(19070)
19070シリーズは、Chroma製品の中で最も体積の小さい総合耐圧試験器です。超小型体積は携帯に便利なだけでなく、大型LCDディスプレイで測定結果が見やすい為、電子部品の安全規格試験に適し洗練された耐圧試験器となっています。
フラッシュオーバー検出
耐圧試験中に、電圧または電流の高速応答で発生する異常電圧及び電流を、フラッシュオーバーと呼びます。通常は、ACライン周波数(50Hz/60Hzの)やDC耐圧テストでは、漏れ電流は50Hz/60Hzや直流(充電電流は除外)と同様です。図に示すように漏れ電流は滑らかに変化します。
一方、放電は、素材の絶縁不良、電極ギャップや表面隙間によって、高速応答の漏れ電流が生じます。漏れ電流の応答は、図に示す通りです。これは、耐圧不良の現象です。電気安全規則は、耐圧強度試験の必要性を規格化したにも関わらず、一般的な耐圧試験器はフラッシュオーバーを検出する機能はなく、漏れ電流のRMS値のみの検出に留まります。
本製品には必須であるフラッシュオーバー検出機能が備わっています。
開放/短絡チェック (OSC)
開放/短絡チェック機能は、電気安全テスト時、測定器とDUT(試供体)の間の開放又は、短絡をチェックするためにあります。もし測定器とDUT間の接続が、不良の場合であっても、リードやリレー酸化の為に、PASSと誤判断される場合があります。いくつかのケースでは、DUTがテストの前に短絡している場合があります。この場合、連続するテストにより、大きな負荷電流が流れ、機器が損傷することがあります。したがって、テストを効率的に行い、機器を保護するために、開放および短絡に関して回路をチェックする必要があります。
一般的に、DUTは数十から数千pFの容量性負荷(CX)を持っています。もし接続が開放している場合、電気容量が大きくなり、合計としての容量性負荷は、通常の状態に比べて低くなります。DUTが短絡した場合、総容量負荷は通常の状態より高くなります。従って、容量負荷の値を測定することにより、接続をチェック可能です。