以下の内容は製品の暫定仕様であり、予告なしに調整される場合があります。
A223814は2つのHDMI出力を内蔵しています。2つの出力端子はHDMI 2.1bにおける最速の伝送レートである48 Gbpsで同時に出力することができ、10K@120Hzから2K@540Hz までの解像度とフレームレートの映像まで出力可能です。CTA-861-I、Optimized Video Timing (OVT)とVESA規格の各種シーケンスを内蔵し、水平/垂直シーケンスのパラメータを自由に編集できる機能を備えています。業界の各種高フレームレートのテスト(High frame rate,例えば144Hz、165Hz、240Hz、480Hz 、540Hzなど)をサポートしており、eスポーツ、映画、医療などの高リフレッシュレートを必要とする応用シーンに対応できます。
*VESAとは、映像周辺機器に関する業界標準化団体(Video Electronics Standards Association)です。
*OVT機能はF/W 3.03または更新バージョンでサポートされています
*実際の応用に準じます。
VRR(Variable Refresh Rate)またはGaming-VRRは、画像のリフレッシュレートを可変にするテクノロジーです。アプリケーションの1つは、急速に変化するゲーミングビデオのニーズを満たすことです。ゲームビデオのビデオフレームレートは常に変化しますが、Gaming-VRRはビデオ画像の遅れ、ジッター、途切れ、画像のティアリング軽減または排除できます。A223814はフレームレートの変更範囲(VRRMIN、VRRMAX)を時間内に設定できます。画像の更新レートをスムーズに変更でき、さまざまな画面アプリケーションに適しており、よりいいゲーム体験ができます。
A223814では、4種類のVRRテストモード(Saw、Ramp、SquareとArbitrary)が用意されており、ユーザーは、20Hzから560Hzの間のリフレッシュレートを任意に調整できます。そのため、ゲームプレイ時にディスプレイで表示される可能性のある異なるリフレッシュレートをシミュレートできます。その中で、Arbitraryモードでは、テストに必要なフレームレートと維持期間のパラメータの組み合わせを任意に設定し、測定対象の画像及び画質の変異をテストすることができます。
▲ Saw
▲ Ramp
▲ Square
▲ Arbitrary
QMS(Quick Media Switching,クイックメディア切換)またはQMS-VRRは、リフレッシュレートを短時間内に切り換えていく場合(例えば、60fpsと24fpsのダイナミック映像間の切り換え)、ディスプレイ装置で画面の表示遅延が生じることがあります。A223814は、出力周波数の範囲を自動的に判断できます。または、ユーザーがQMS-TFRMINとQMS-TFRMAXおよびNEXT_TFRなどのパラメータを自ら設定できるようになっています。あらゆる種類の映像周波数のQMS-VRRテスト機能をサポートしており、これにより出力映像信号を安定して出力でき、ブラックアウト(screen blackout)のないシームレスなトランジションによるスムーズな再生を実現します。
*この機能はF/W 3.02バージョンまたは更新バージョンでサポートされています。
ALLM(Auto Low Latency Mode)は、Gaming-VRRとQMS-VRRの異なるパラメーターを設定することにより、映像の遅延性能を実現し、途切れのない動画再生を実現できます。A223814はALLMパラメーター編集機能をサポートし、テスト状況をウィンドウ(OSD)で表示することで、測定期間中の画面変化が確認できます。
QFT(Quick Frame Transport)機能は信号デバイスのフレームレートを増加せずFVA(Fast VActive)パラメーター値を調整することで、各ダイナミック画像の伝送速度を上げ、信号源と表示間の伝送遅延の改善により、スムーズでラグのない仮想ゲームができます。
FVA機能により、写真の転送時間が短縮され、パフォーマンスが向上し、遅延が少なくなり、電力が節約されます。
SBTM(Source-Based Tone Mapping)信号源のトーンマッピングは、HDMI 2.1aのHDR向上により新たに追加された機能です。Sink端子はSourceが送信する多種類のHDRフォーマットを受け取ることができ、最適化されたHDRディスプレイ効果を自動出力します。同時に、現行のHDR10、HLGディスプレイ技術の代替技術ではなく補足的応用として、一般的なSDRコンテンツでは単一の表示モードでしかコンテンツを表示できませんが、SBTM機能では多くのウインドウ使用モードに対応可能なため、異なるウインドウで同時にHDRコンテンツを表示できます。A223814では、2種類のSBTM_modeオプション(G-RDM及びD-RDM)を備えています。SBTM_typeを調整することで、様々な応用シーンに切り換えることができます。例えば、動画と映画の合成画面、オーバーレイのゲームまたはPCデスクトップ画面、動画または映画の内容などがあります。
*この機能はF/W 3.03バージョンまたは更新バージョンでサポートされています。
▲ HDR / SDR
▲ SBTM
Dolby VisionはHDRフォーマットの一つであり、12bitの色深度とRec.2020の色域に対応できます。12bitの色深度では680億色以上、HDR10では10bitの色深度に対応し、10億色を表示することができます。A223814はDolby Vision機能のテストパターンが組み込まれているため、明るさ、コントラスト、色、シャープネスなどが確認できます。また、画像出力に準拠した色検出マップも提供します。(*Dolby VisionはDolby®社の所有です。)
Without Dolby Vision
With Dolby Vision
*REF:Dolby HDMI Test Equipment Version 1.2.1
HDR(High Dynamic Range)の高ダイナミックコントラスト出力に対応します。A223814の画像出力HDR10+、HLG、HDR10機能試験項目はユーザーが自由にHDRメタデータを調整できます。HDR双方向テスト用のグレースケール、カラーバー、ウィンドウパターンなどの標準テスト画像を含む、幅広いテスト画像を内蔵しています
*HDR10+機能はF/W 3.02バージョンまたは更新バージョンでサポートされています。
A223814では各種色域の出力をサポートしています。また、広色域(Wide Color Gamut)をサポートしており、これにはRGB / ITU-601 / ITU-709 / xvYCC-601 / xvYCC-709 / sYCC-601 / opYCC-601 (Adobe YCC-601) / opRGB (Adobe RGB) / BT2020 YCC / ST2113 P3D65 RGB (DCI-P3) / BT2020 RGB / BT2020 cYCCなどのあらゆる色域が含まれます。YCbCr 4:4:4、4:2:2、4:2:0のクロマサブサンプリングのフォーマットや24 / 30 / 36 bitsの色深度を設定でき、より広い色彩範囲を提供します。本物の自然な色彩かつ高解像度の映像画面を実現し、多様な色深度のオプションを提供しています。
*BT2020 cYCC 機能はF/W 3.03バージョンまたは更新バージョンでサポートされています。
FRL(Fixed Rate Link)映像伝送モードはHDMI1.4/2.0で採用したTMDS伝送モードを改良され、より効率的な映像伝送が可能となります。FRLモードは異なる解像度に応じてData Rateを3、6、8、10、12Gbpsに設定でき、レーン数も設定可能(3、4レーン)です。
FRL Link Training Raw Data → Raw Data Describe
A223814はFRLリンク・トレーニングの実行データの内容を早く理解できるように、FRLリンク・トレーニング生データ変換機能を備えています。VPG Master SoftwareはPC上でFilter Keyword and Search機能を使って、LTS1~4およびLTS Lの翻訳をセグメント表示することができ、管理者によるデバッグや内容の分析が容易になります。
A223814はFRLリンク・トレーニングの状態監視機能(VPG Master Software)をサポートします。複雑なトレーニングプロセスを詳細なFRLリンク・トレーニングの実行手順と最終的なトレーニング結果(FRL、TMDS)で説明し、結果を容易に判断できます。
*この機能はF/W 3.02バージョンでサポートされています。
FEC(Forward Error Correction)とは単方向通信システムにおいて、データとともに誤り訂正のための付加情報を送信し、ビット誤り率を低減する制御技術です。A223814のパケット伝送はFECに対応し、伝送中のデータ損失や損傷検知を行い、データを自動的に補正・復元できます。
HDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection)とはデジタル画像や音声が伝送中にコピーされないための保護技術です。A223814は最新のHDCPバージョン2.3、2.2、1.4をサポートしており、使用条件に合わせてバージョン切り替えが可能です。該当するテスト結果を直接出力画面に表示し、HDCP機能のハンドオーバーの結果を確認できます。
A223814は、テスト時に、2つのHDMIポートによりテスト結果をそれぞれの測定対象物の画面に表示することができます。また、PATTERN ModeとLINK CODE Modeの2種類のモードを装備しています。PATTERN Modeでは、自動的にHDCPを実行するとともに、結果を画面上で表示します。LINK CODE Modeでは、単発でHDCPフローを実行し、ハンドシェイクの流れで失敗した場合に、ユーザーはフローの問題や可能性のある原因を直感的に判断することができます。
EDID (Extended Display Identification Data) は、VESAが制定するDDCディスプレイ識別データ規格です。A223814は直接I2Cを通じてディスプレイ内部のEDIDレジスタ内を読み取り、比較し、書き込むことができます。これには、メーカー情報、製品のシリアルナンバー、製造日、解像度、色の設定、周波数範囲の制限等が含まれます。2つのHDMIポートからはそれぞれ外部PCを経由してソフトウェアインターフェースでEDIDの編集及び制御機能を利用でき、同時に、分析結果を表示させることができます。
HF-EEODB (HDMI Forum EDID Extension Override Data Block)は、HDMI協会が制定し、HDMI 2.1a仕様に新たに追加したEDIDアーキテクチャです。主に、VESA協会が定めたBlock Mapを最適化し、使用スペースを節約するために利用されます。A223814では自動識別、ユーザーによるマニュアルでの強制Block MapとHF-EEODBの3つのオプションがあり、ユーザーが自由に編集・操作できるよう、ディスプレイ内部のEDIDレジスタ内を読み取り、比較対照し、書き込むことができます。
*この機能はF/W 3.03バージョンでサポートされています。
A223814はeARC Receiverの役割を果たし、その状態を表示することができます。また、トレーニングプロセスでテスト対象物の機能テストを確認することができます。トランスミッター(transmitter)は無損失で非圧縮のLPCMを送信でき、8つの独立オーディオテスト信号発生器(FL、FR、RL、RR、FC、LFE、RLC、RRC)を内蔵し、テストボリューム(Volume)、トーン(Tone)、オーディオ(Tone Frequency)、サンプルレート(Sample Rate)、サンプルビット(Sample Bit)、スイープ信号(Sweep)は個別にオン/オフできることにより、最大48種類の測定組み合わせを提供します。
DSC(Display Stream Compression)ビデオストリーム圧縮機能はVESA 協会によって策定され、HDMI2.1仕様はHDMI 協会によって採用されています。 A223814はVESA DSCバージョン1.2aをサポートしており、最大4.5:1の圧縮率に対応できます。 DSC機能を使用すると、同じ帯域幅で大量のデータを送信できます。DSC機能をオフする場合、4:4:4クロマサブサンプリング方式でHDMI 2.1の解像度は10K @ 30Hzまで対応でき、オンする場合、4:2:2もしくは4:2:0方式、色深度方式で最大10K @ 120Hzになります。
VPG Masterソフトウェアには、DSCフォーマットへの圧縮を行うDSC画像変換機能が搭載されています。37枚の画像を内蔵し、外部テスト画像(bmp、jpg、tiff)の読み込みにも対応し、最大100枚まで読み込み可能です。また、画像解像度、更新レート、色空間、水平/垂直カット、圧縮率などをユーザー定義できます。更に、独自の文字列(最大31文字)を入力し、フォント、サイズ、色、画像ファイル上の座標の位置をカスタマイズし、Chroma 2238に直接ダウンロードし、ユーザーがDSCのオン/オフを認識できるようにすることもできます。
2台のディスプレイの画質の比較テストを行うときに、同一ソースの2組の信号出力源が必要となります。A223814 はデュアルHDMI 2.1b出力ポート(Dual Output mode)を搭載しており、このデュアル出力モードは、1台のディスプレイの2つの入力端子のテストにも利用できます。
実際の使用時に、出力側またはケーブルの錯綜を避けるため、内蔵のOSD(On-Screen Display)機能を有効にして、OSD機能を通じて出力側情報を表示することで測定対象物が正しいものかどうかを確認できます。OSD機能は、ユーザーの好みに合わせて、位置やサイズ、色の濃さ等を自ら決定できます。これにより、ユーザーは2台のディスプレイ画面の相違をすぐに見分けることができます。
デュアル出力モードでは、A223814はEDID (Extended display identification data)またはHDCP (High-Bandwidth Digital Content Protection)ハンドシェイクを搭載しており、分析結果は、測定対象物の画面で一緒に表示されます。
内蔵のFPGA(Field Programmable Gate Array)が超高速グラフィックエンジンをサポートし、大容量の画像データの高速処理を実現、グラフィックやデータの転送速度が大幅に向上しました。超高解像度画像(例えば8K)の切り替え時間は0.2秒で、検査効率を高めるとともに、新機能、デバッグ、ソフトウェアもアップグレードしており、アフターサービスなどの技術サポートができます。
A223814は、国際的な試験装置による厳格な信号統合検証試験をクリアしており、信頼性の高い公平な信号モジュールを提供します。
タイミング(Timing)、パターン(Pattern)、オーディオ(Audio)の各種テスト項目を自由に組み合わせることができ、最大2000タイミングと5000パターンのテストが可能となるため、ユーザーは自分でテスト図形を自ら追加可能で様々なテストのニーズを満足することが可能です。
アスペクト比(4:3、16:9)の幾何学図形のほかに、カラーバー、グレースケール…などの複雑なグラフィックスを搭載しており、研究開発、生産、品質管理などに表示画像からディスプレイの状態を素早く判断できます。
高導電性ベリリウム銅の採用により、構造物間の導電性を高く、磁束漏れによる環境放射による測定対象物の干渉を低減しており、CE / EMC(Electromagnetic Compatibility)規格に適合しています。
日本の画像情報テレビ技術者協会によって認可された、さまざまな8K超高解像度広色域テストチャートを提供できます。 (オプション)
アプリケーション:テレビ、モニター、プロジェクター、VR/AR 、医療設備、航空/宇宙ダッシュボード、公共交通で使用する映像関連製品。
TV
Business/
Gaming Monitor
Home/Theater
Projector
VR/AR
Medical Equipment
Aviation/
Aerospace
Signage
Automotive
HDMI模組規格支援表
Model | A223802 | A223805 | A223812 | A223814 |
---|---|---|---|---|
HDMI | HDMI 2.0b | HDMI 2.1 | HDMI 2.1 | HDMI 2.1b |
Port(s) | 4 | 1 | 1 | 2 |
Resolution (Max) |
4K@60Hz 8K@60Hz (4 ports) |
8K@60Hz | 8K@60Hz | 10K@120Hz |
FRL | - | 48G | 48G | 48G |
HDCP | v2.2 / v1.4 | v2.3 / v2.2 / v1.4 | v2.3 / v2.2 / v1.4 | v2.3 / v2.2 / v1.4 |
Color Depth | 24/30/36 bits | 24/30/36 bits | 24/30/36 bits | 24/30/36 bits |
Color Space |
|
|
|
|
DSC | - | ● | ● | ● |
HDR | HLG / HDR 10 | HLG / HDR 10 | - | HLG / HDR 10 / HDR10+ |
Dolby | - | - | - | Dolby Vision |
VRR | - | - | - | ● |
FVA | - | - | - | ● |
ALLM | - | - | - | ● |
QMS | - | - | - | ● |
HEVC H.265 | - | - | ● | - |
ARC | ● | ● | - | ● |
eARC | - | ● | - | ● |