プログラマブル直流電源62000Lシリーズは低ノイズのリニア性能と高速過渡応答を備えております。この電源は,自動車用パワーエレクトロニクスMCU/ECU,パワー半導体,ワイヤレス通信などを対象とし、自動テストシステムの統合にも最適で多くの特長がある機能を備えております。本シリーズは高品質でコスト効率が高いプログラマブルな直流電源であり、次世代のパワーエレクトロニクスを要素をもっております。
GPIB/USBインターフェースは標準装備しておりますので、後付けは必要ありません。更にこれらのインターフェースを介して、簡単に制御できます。重量は2.5kg未満、外形寸法は214.6(W)×88.6(H)×280(Dmm)、軽量でコンパクトな製品で、安全に取り扱うことができます。
62000Lシリーズはオートレンジ機能により、電圧と電流を自由に調整することができます。この機能により、手動で電圧と電流の設定を利用できるように電力の適当な範囲を選択する必要がなくなります。定格の最大出力より大きな電圧や電流を必要とする場合、複数台の電源を使用すれば実現可能となり、より広範囲な電圧や電流を出力することができます。最大7台の電源を同時に接続することができ、直列運転で最大電圧252V並列運転で最大電流49Aの出力を得ることが可能です。(62010L-36-7のみ)
62000L 特長と用途
オートレンジ出力
▲ オートレンジ出力 |
プログラマブル電源62000Lシリーズは広い動作領域を備えております。たとえば、モデル62015-60-6では、出力範囲が150W/60V/6Aになっておりますので、右図のように異なる出力の組合せが可能でありますので、単一条件で最大出力電力を出力する他の一般的な直流電源とは動作が異なります。 広範囲な出力が得られる電源では、本体1台で低電圧ー高電流あるいは高電圧ー低電流で使用することができますので異なるUUTの試験には最適です。62000Lシリーズを弊社の自動試験システム(ATE)に統合された場合、コストを大幅に削減でき、スペースの節約が可能です。 |
高速な過渡応答
▲ 高速な過渡応答 |
62000Lシリーズは出力電圧に対して、高速な過渡応答を備えた最先端な直流電源設計を用いた特長をもっております。たとえば、モデル62010L-36-7の場合右図のように出力電流が3.5Aから7Aに変化すると、出力電圧が15mV以内に回復させる時間は10.1μSです。 動的負荷の場合、62000Lシリーズは負荷変動によって発生するサージ電圧を低減さるだけではなく、UUTに損傷を与える可能性がある出力電圧を安定させるため、迅速に反応します。非静的負荷の試験については、安定した出力電圧を適時に提供することができます。 |
低出力リップルノイズ
▲ 低出力リップルノイズ |
62000Lシリーズは安定した出力を提供します。たとえばモデル62010L-36-7の場合、最大定格電流時で最大出力電力を出力したときの電圧リップルノイズは、1.8mVp-p (20~20MHz)です。 半導体やICドライブのテストなど、厳しい品質の電力が要求される精密製品の場合、62000Lシリーズは低リップルノイズを持つ高安定度な電源のため、ノイズの干渉からUUTを保護しなければならない製品にご使用いただけます。 |
自動シーケンスプログラム
▲ 自動シーケンスプログラム |
62000Lシリーズは標準装備している自動シーケンスプログラミング機能により、出力波形と必要なサイクル定義の編集作業が可能です。サイクルごとに最大8つのステップを使用でき、各ステップの電圧上昇や下降する時間と滞留時間を設定することができます。この機能は、波形信号シュミレーション試験と自動車用電子部品の試験を行う際、UUT試験の基準に沿った条件の編集を行うことができます。 |
マスター/スレーブ制御 (62010L-36-7のみ)
62000Lシリーズのマスター/スレーブ制御には、次の4つの運転モードがあります。
- パラレルモード: 並列運転は複数の電源を接続して、出力電流を拡張します。
- シリーズモード: 直列運転は複数の電源を接続して、出力電圧を拡張します。
- ノーマルモード: マスターから設定された条件でスレーブは動作します。
- トラックモード: マスターから設定された条件で同期をとって各スレーブは動作します。