TECコントローラは、電流を使用して温度を監視できるコントローラです。小サイズの測定物に対しての温度制御に非常に役立ち、高速温度応答と温度の高安定性を提供します。 本体も非常にコンパクトで、機械的な移動や高温/低温の材料の消費は必要ないため、環境に配慮した設計となっています。
クロマのTECコントローラには優れた温度監視処理機能があり、2つのTタイプ熱電対入力が可能です。監視処理の冷接点は内部で最大0.001℃まで安定化されているため、0.01℃の温度分解能と制御の安定性を持っています。また、フィルター処理されたPWM構造によって、通常のPWMドライバと同様に高い駆動電力効率が得られるだけでなく、DCのような出力への電流変調がスムーズになります。電磁気に敏感な測定には非常に高い効果を発揮します。
TECコントローラのもう1つの重要な機能は、True TEC PID自動調整機能です。TECコントローラは最適な制御と温度応答を保証する独自の自動調整アルゴリズムを持ち、熱プラットフォームのサイズと形状に関係なく、0.01℃の測定分解能を保証することができます。
高い電力容量もクロマのTECコントローラを選択する大きなメリットです。駆動用に300Wおよび800Wモデルをラインアップし、より広い温度範囲、より速い温度応答、より大きなプラットフォームアプリケーションをサポートできる性能を持っています。精度、安定性、容量、すべてに優れたクロマTECコントローラは最高のコストパフォーマンスを持つ製品です。
優れた温度応答、精確な温度測定、長期安定性のある温度維持
TECモジュールは、電流によって制御される双方向モジュールです。TECモジュールを備えた温度制御システムは、周囲温度よりも高いまたは低い温度に到達することができます。従来の温度制御方法と比較して、コンパクトで応答が速く、1つのコントローラで運用可能です。
TECモジュールには多くの優れた機能を持ちますが、すべての機能を効率的に使用するためには優れたTECコントローラーが必要です。クロマのTECコントローラは、TECによる温度制御を最適なパフォーマンスで行うために特別な設計をしています。プラットフォーム温度を別の温度に変更するのは非常に高速かつ温度オーバーシュートなしもしくは最小限のオーバーシュートで目標の温度に到達します。 100Wクラスのオン/オフ駆動で熱摂動が発生しても、クロマのTECコントローラは、数秒以内に温度変動を1℃未満に抑えることができます。温度安定性が懸念されるような場合でも、クロマのTEC Controllersは0.01℃の安定性を提供します(特別な環境を除く)。
クロマのTECメソッドを使えば5℃~60℃上昇・下降/分のコントロールが可能
大電力出力
今までのTECコントローラは主に小さなデバイスと小規模なラボテストに合わせて小さな出力電力のものが主流でした。テクノロジーの成長に伴い、新しいアプリケーションの多くで以前よりも大きいTEC駆動電力が要求されています。 例えば-20℃〜85℃で4インチ四方以上の大きな太陽電池をテストするには、太陽光の熱負荷が30W以上になることは言うまでもなく、100W以上のTEC駆動電力が必要です。照明用の高出力LEDでは、その熱特性に大きな懸念があり、-20℃〜150℃での30W-LEDモジュールのテストでも大きいTEC駆動電力も必要とします。
クロマのTECコントローラーは300W/800WのTEC駆動電力を提供し、小規模から大規模のプラットフォームまでのニーズを満たします。また、一般的なアプリケーションでは、多くの高出力TECモジュールをコントローラーの出力での駆動を賄うことができます。TEC駆動電力ニーズ、クロマのTECコントローラは非常に競争力のあるソリューションになります。
高精度温度測定および分解能
従来の熱電対を使用するTECコントローラは約1℃の精度と0.1℃の分解能を持つ製品が多く、これは、多くのアプリケーションには十分では精度ではありません。たとえば、太陽電池の電力効率の評価には1℃よりはるかに低い温度精度が必要です。一部の材料の相変化は0.1℃以下で発生する可能性があります。生化学プロセスでは臨界温度に非常に敏感です。ヒートパイプの熱抵抗測定により、多くの場合は温度偏差は1℃をはるかに下回ります。一部の高解像度TECコントローラはRTD、温度IC、サーミスターなど、さまざまなタイプの温度センサーを使用しています。しかし、残念ながら、これらの温度センサーは金属接触に問題があるか、対象物を測定するには大きすぎる問題を抱えています。
クロマのTECコントローラーは熱電対ベースであり、温度精度|0.3℃|、最低0.01℃の分解能を備えています。これにより熱電対を利用して簡単に測定をセットアップし、高い精度と分解能を維持できます。したがって高い再現性、高い精度、高い信頼性のもとでテストを実行できることを意味しています。
TECコントロール用大型PID/自動調整
PID制御は優れたコントローラにとって重要な機能です。PIDパラメータは基本的にシステムの動的応答を記録し、大きく異なる場合があります。適切なPIDパラメーターが設定されていない限り、正常な制御は保証されません。PIDパラメータを手動で検索するのは非常に時間がかかり、負担となります。そのため、高度なコントローラはPID自動調整機能を備えていなければなりません。
多くのTECコントローラーは小信号と一方向の温度トランジェントを使用してPIDパラメーターを見つけます。この自動調整方法は、ヒーターのみの温度制御では問題ありませんが、TEC制御では常に成功するとは限りません。TEC制御システムの熱応答を真に一致させるために、クロマのTECコントローラーはPID自動調整に大信号と双方向駆動方法を使用します。この独自の方法により、高速で正確、非常に安定した温度制御動作が得られます。他の一部のTECコントローラーは20℃間隔ごとにPIDパラメーターのセットを必要としますが、クロマのTECコントローラーは-70から250℃の動作をカバーするために最適なPIDパラメーターのセット(通常40〜50℃で自動調整)のみでOKです。
高効率スタンダートプラットフォーム
LED、太陽電池、電子ペーパー、バーンインなどの標準プラットフォームを含む、TECコントローラーと連携する多数のTECプラットフォームがあり、一般的な安定性0.01℃で広い温度範囲をサポートしています。