2021年3月31日、Chroma ATE(クロマ)は、ISO 26262の中でももっとも最高レベルのASIL-Dプロセス認証を付与されて、自動車用パワートレイン部品を供給する台湾初のメーカーになった。この認証は、Chromaの研究・開発が自動車の安全のためのパワートレインの要件の最高水準(ASIL-D)に達したということを確認するだけでなく、さらに、同社が最も厳しい機能安全規格を満たした電気自動車(EV)の主要部品の開発に全力で取り組んでいることも浮き彫りにしている。
ISO 26262は最先端の自動車用安全規格として国際的に認定されており、世界的な自動車メーカーやそのサプライチェーンによって順守される規範となっている。この規格は、車の電気・電子システムの機能安全が所要の自動車安全水準(ASIL)を満たしているかどうかを定義している。ASILのレベルはAからDまであり、ASIL-Dが最高レベルである。グレードが高ければ高いほど、規定は厳しくなる。
Chroma ATEは、さまざまなEVパワーシステムに応じて10kWから200kWに及ぶ一連のEVモーター制御装置を開発してきた。Chromaはまた、個々の自動車メーカーのニーズに向けてカスタマイズされたプロジェクトサービスを提供している。ISO 26262の機能安全プロセスに従って、Chromaは、製品ハードウエア、ソフトウエア、システム設計が全体の安全目標および要件に適合しているということを確認するため、安全志向の分析と検証方法を採用している。
SGS TaiwanのJack Kuo副社長は「機能安全は、国際的なメーカーによって広く理解され、評価されるようになった。これはシステム応用における製品とプロセスの安全性を保証するため、サプライチェーンによる厳格なコンプライアンスを要求している。ISO 26262の実装は自動車サプライチェーンの中で不可欠の要素である。SGS Taiwanは全ての顧客をサポートして業界の水準を引き上げ、技術セミナー、信頼度検査・検証、安全性認定、その他のサービスを提供し、それによって、われわれはサプライチェーンと共に成長し、価値を高め、国際自動車市場を拡大することができる」と述べた。
Chroma ATEは創業以来、世界をリードする精密検査・計測器、自動検査システム、インテリジェント製造システム、検査・自動化ターンキーシステムのサプライヤーである。ここ数年、Chromaは半導体、5G、オプトエレクトロニクス、EVなどの分野で前進している。ChromaのIshih Tseng社長は「Chromaの顧客は検査機器の信頼性を求めている。今、ISO 26262認証は自動車用電子部品の分野でChromaの基盤を強化しており、ChromaがEVメーカーに質の高い製品とより良いサービスを提供していることを示している」と語った。